#03 データ不備がもたらすリスク: 地番変更と建物登記のギャップ

今日の「資産価値ゼロの現場から」では、不動産登記を確認する際によく遭遇する問題に焦点を当てます。

一般に不動産取引では「土地」とその上に建つ「建物」の両方が取引対象となります。
例えば下図左のように「地番213」に建つ「建物213」を含めて取引することがあります。

しかし、過去に土地が分筆(土地をいくつかに分割)されたり、行政区画が変更されるなど何らかの事情で土地の地番が変更になることがあります(上図右)。

その際、土地はもともとひとつの「地番213」から、「地番213−1」「地番213-2」のように新たに採番されますが、この地番変更の情報は、建物登記情報に自動で反映されることはありません

<具体例>
下記の例では、平成25年に地番213が、地番213-1・地番213-2に分筆されているが、建物の登記情報を見ても建物は依然として「地番213」上にあることになっており、新しい地番情報が自動で反映されることはない。

一般的に建物の登記情報を確認する際には、その底地から検索することがよくありますが、こうしたケースでは現在の地番で検索しても発見することができず、以前の地番を手掛かりに探し出す必要があります。

このようなデータの不具合により、相当数の建物が所有権移転や相続登記の漏れが生じていると考えられます。データの不具合ひとつで不動産の資産価値が消失するケースが多く存在しているのです。

地番が変更となった場合は、それを自動的に建物登記にも継承するような仕組みとなるよう、登記制度の改善を求めます。

この記事をシェアする
目次